最終更新日 2024年11月22日 by akasak
フィンテックとは、金融を意味するFinanceとTechnologyの造語で、スマートフォンやパソコンなどのテクノロジーを利用して行われる金融サービスのことです。
このように一口に言っても、個人がスマートフォンアプリなどで行う決済や貯蓄から、法人による会計業務や仮想通貨までその範囲は幅広くあります。
金融サービスと聞くと馴染みのない人にとっては理解しがたい分野だとも言われていますが、簡単に取り組めるようになってきている現代社会においては世代を問わず多くの人が利用しているのが実情です。
このような特徴をもつフィンテックが世界的に注目されるようになったのは、2008年にアメリカで発生したリーマンショックが原因です。
この世界を揺るがした金融危機によって、銀行に預貯金をしている多くの人は銀行に不信感を抱くようになりました。
銀行内部でも経費削減などを目的として、行員のリストラが相次いで行われた結果、被害にあった人材がフィンテックの開発へと向かって行ったのです。
ちょうどこの時期にiPhoneなどのスマートフォンが広がりを見せていったのも、後押しとなりました。
日本国内に浸透し多くの人に利用されるようになったのは、2015年頃だと言われておりアメリカから始まったこの金融サービスは、中国で大きな発展を見せています。
国土面積の広い中国には、都会的な要素もあれば農村地帯もまだまだ多く生活環境はそれぞれ異なっています。
都会ではサービスを利用してスムーズな決済や取引が行われており、日本などと変わらない光景を見ることができますが、サービスの利用に口座やクレジットカードが不要なことから農村地帯でも徐々に利用者が増えてきているのです。
こうして見ると、世界のどのような場所でもフィンテックが普及していることが窺えます。
フィンテックが生活に与える影響について
さて、この金融サービスを利用することによって生活にどのような影響を与えることになるのでしょうか。
まず、仕事上で行われる会計業務の高度化が図れます。
これまではパソコンに関する知識や技術が必須であった会計業務において、クラウド上で処理されるものであればお金の管理だけでなく経営状況まで一目で把握できるようになります。
さらに、個人にとっては自分のお金に関することを一括して管理することができ、資産情報などをまとめて理解できるようにもなりました。
以下で、カテゴリー別に具体的に見ていきます。
初めに、スマートペイメントの分野について説明します。
これは、例えばコンビニなどで品物を購入した際に、代金を現金ではなく電子決済で支払うというものです。
スマートペイメントを利用することによって、行列しているレジで小銭を探すなどが必要ありませんし何よりスマートという名の通り、迅速に手続きができるというメリットがあります。
これには、カード決済とQRコード決済の2種類があるため注意が必要です。
カードとスマートフォンという異なるものを使用しますが、仕組みは同じであるためほぼ変わりはありません。
また、仮想通貨にも影響があります。
近年テレビの特集などでも大きく取り上げられるようになったため、利用者は年々増加している仮想通貨ですがデジタル上に存在する通貨であるため、ネット上でお金の管理や取引ができるようになります。
仮想通貨と言ってもその種類は様々あるため、自分に合った種類を選ぶことが大切です。
クラウドファンディングを利用する際にも便利になっています。
クラウドファンディングとは、ある人物が何か実現したい大きなプロジェクトがある場合に、これを実現させるための資金を提供してくれる人をインターネット上で募るというものです。
これには、寄付型と購入型の2つがあります。
寄付型とはまさしく寄付で、配当や見返りなどを求めないタイプです。
一方で、購入型とは見返りを求めて行う資金提供でプロジェクトが生み出したモノ、例えばお店の会員権や食事券などお金ではない見返りを求めるために行うタイプを言います。
実際に現金のやり取りを行わずにクラウド上で入出金作業が行われるという点で、フィンテックの利便性を感じることができるのです。
資金提供者は、プロジェクトが現在どのような状況になっているのかをその都度確認することができますので、この点が募金とは異なる特徴と言えます。
さらに、ソーシャルレンディングでもその特徴を発揮しています。
クラウドファンディングとほぼ変わりはないのですが、取り扱うものがお金ではなく金融商品です。
人によっては投資信託と何が違うのか分からないという人もいますが、投資家自身が融資先を決められたり相場に関係なく価格が決まっていくことなどいくつかの違いがあります。
このようにして見ていくと、フィンテックの普及によって人々の生活は大きく変化していったと言えます。
しかし、便利だからとあれもこれもと利用するのではなく、何か注意すべきことはないかなど、リスクを考えることも求められるのです。